2013年12月16日月曜日

重症ANCA関連血管炎に対するrituximabでの加療

Efficacy of Remission-Induction Regimens for ANCA-Associated Vasculitis

N Engl J Med2013;369:417-427


施設共同無作為化二重盲検ダブルダミー非劣性試験において、重症ANCA関連血管炎197例(再燃例101例含む)に対し、rituximab (375mg/m2体表面積を週1回4週間)投与後にplaceboを投与する治療群99例と、cyclophosphamide3-6ヵ月間投与後にazathioprieを12-15カ月間投与する治療群98例とで比較した(glucocorticoidによる加療は2群で同じ)。

6ヵ月、12ヵ月、18ヵ月までに完全寛解を達成したのは、rituximab群とcyclophosphamide-azathioprine それぞれ64%、48%、39%と53%、39%、33%であった。

proteinase3-ANCA陽性群の方がmyeloperoxidase-ANCA陽性例より有意に再燃が多かった。
granulomatosis with polyangitisはmicroscopic polyangitisより有意に再燃が多かった。
baselineで再燃例は初発例に対し有意に再燃が多かった。

完全寛解の持続期間や、再燃の頻度・重症度などの有効性評価項目に、2群間で有意差は認められなかった.
18ヵ月の時点でrituximab群ではB細胞の再構築されていた。

baselineで再燃例であった101例は,6ヵ月と12ヵ月の時点では,rituximabの方が有意に従来の免疫抑制よりも優れていたが,18ヵ月の時点では有意差は認められなかった(P=0.06)。
CCrの改善度は2群間で有意差見られなかったが、対象群より有意にrituximab群の方がbaseの腎機能が低かった。

有害事象でも2群間で有意差は認められなかった..
白血球減少(grade2 or higher) は有意にrituximab群で発生率が少なかった。
infection(grade2 or higher)は有意差なかったものの、肺炎発症率はrituximab群で有意に少なかった。

B cell数やANCAの値で再発risk予測できないが、両方陰性では再発少ない。

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