2013年12月11日水曜日

尿蛋白量と腎機能悪化の関係性

Proteinuria and Rate of Change in Kidney Function in a Community-Based Population

J Am Soc Nephrol 24:1661-1667,2013


尿蛋白排泄量と各腎機能の状態におけるeGFRの変化の関係を調べた前向きコホートstudy。

対象は638150人のCKDstage1-4の保存期の患者。平均追跡期間4.4年。
尿蛋白排泄みられない群は若く、女性が多く、尿蛋白がnormal・mild・heavyと悪化するにつれ、DM、HT、他の合併症の存在する割合が上昇した。

結果はbaseの腎機能は関係なく、尿蛋白が出ている群は出ていない群と比較して、eGFRの低下が強かった(normal<mild<heavy)。女性よりも男性がやや顕著であった。
この結果はACR(尿アルブミンCr比)で比較した群においてより顕著であった。
また、腎機能低下群(eGFR 15-29.9)では同様の結果ではあったが、eGFR低下の強さは緩徐であった。
年齢、DMの有無で補正しても同様の結果が得られた。

問題点としては血圧コントロール、CKDの原因疾患、脂質異常のコントロール、RAS系阻害薬を補正していないのがあげられる。

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