2014年3月17日月曜日

Cystatin CによるeGFRと死亡率、ESRDの相関

Cystatin C versus Creatinine in Determining Risk Based on Kidney Function

N Engl J Med 2013;369:932-943


一般人とCKD患者における、Cystatin C(CysC)によるeGFRCrによるeGFR、両者併用によるeGFRによる分類と、総死亡率、CVDによる死亡率、ESKD率の関係を調べた一般人のstudy11(90750)CKD患者のstudy5(2960)で行われたmeta-analysis

CreGFR 60-89 ml/min14%CysCeGFR60 ml/min以下になった。またその中でCreGFR 60-74 ml/minでは23%CysCeGFR60 mil/min以下になった。




死亡率はCysCによる再分類でeGFR増加群(CreGFR 30-44,45-59 ml/min)で死亡率が有意に低下し、特にCreGFR 45-59 ml/minでは42%が再分類でCysCeGFR増加し、死亡率は34%低下した(有意差あり)
CreGFRからCysCeGFRでの再分類改善度は、総死亡では0.21(有意差あり)、この傾向はCKD群より一般人群で大きかった。補正後も同様の結果。

CVD死亡はCysCによる再分類でeGFR低下群(CreGFR 45-59,60-89,90以上ml/min)risk上昇が有意に見られらた。再分類でeGFR改善群はCreGFR 15-29 ml/minにおいてのみCVD死亡率低下が有意に見られた。CreGFRからCysCeGFRでの再分類改善度は、CVD死亡では0.16(有意差あり)

ESRD率はCysCによる再分類でeGFR低下群(CreGFR 30-44,60-89ml/min)risk上昇が有意に見られらた。CysCによる再分類でeGFR改善群はCreGFR 30-44,45-59 ml/minにおいてrisk低下が有意にみられた。CreGFRからCysCeGFRでの再分類改善度は有意差みられず。

CySCCrの併用で算出したeGFRもおおむね同様の結果だが、CysCeGFRでの再分類の方が死亡率・CVD死亡と関連が大きかった。ESRDはどちらも有意差なし。


eGFRの正確さはCrCysCの併用の方が有用という報告があるが、死亡率との関連はCysCでのeGFRが有用であった。

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